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茜色の空

静嘉堂文庫美術館へ

東京の世田谷区にある「静嘉堂文庫美術館」へ、「静嘉堂文庫創設120周年・美術館開館20周年記念」の「受け継がれる東洋の至宝 Part Ⅱ」を見に行ってきた。
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静嘉堂文庫は、明治25年(1892年)三菱の第二代社長・岩崎彌之助氏(1851~1908)によって創設。その長男で、後の第四代社長・岩崎小彌太氏に引き継がれ、図書や美術品を蒐集。現在、国宝7点、重要文化財83点を含む約二十万冊の古典籍(漢籍12万冊、・和書8万冊)と6500点の東洋古美術品を収蔵。館長は、社会人類学者の中根千枝さん。
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             重文 橋本雅邦「龍虎図屏風」 
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                 廟(納骨堂)

文庫の建物(上)は、桜井小太郎氏(1870~1953)の設計により、大正13年(1924)に建てられました。鉄筋コンクリート造2階建スクラッチ・タイル貼りの瀟洒な外観は、当時のイギリス郊外住宅のスタイルを顕著に表しています。

庭園内にある廟(納骨堂)は、桜井氏の師である英国人建築家、ジョサイア・コンドル氏(1852~1920)の設計によるもので、明治43年(1910)に建てられました。鹿鳴館の設計で知られるコンドル氏は、岩﨑彌之助氏の深川邸洋館(現・清澄公園内、現存せず)や高輪邸(現・開東閣)、三菱一号館(2009年復元、現・三菱一号館美術館)など、岩﨑家ゆかりの建物も数多く手がけています。

彌之助氏は、晩年の欧米諸国歴訪の折、アメリカの鉄鋼王で慈善家としても知られたA.カーネギー氏(1835~1919)の著書『The Gospel of Welth』に出会う。その思想に共鳴し、帰国後すぐ翻訳にあたらせ、明治36年『富の福音』を刊行した。資本家の社会に対する使命、文化的貢献を実施したその生涯は、まさに『富の福音』に説かれる思想と軸を一にするものでした。


明治になり、西欧文化偏重の世相の中、東洋固有の文化財は軽視されがちだった。貴重な文化財の海外流出をおそれ、古美術品の購入、蒐集をされた功績は大きいと思う。 お金持ちになって、その莫大な財産を自分の為に使うのではなく、国の文化の為に使った・・・・・・・アメリカのカーネギー氏もすごいが、日本の彌之助氏も偉大な人物であったと、今日知ることが出来た。・・・・・・・・ずっと前から一度行ってみたいと思っていて、やっと実現した。こういう日本の文化を大切に守って、後世に伝えていくべきとつくづく思う。

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静嘉堂文庫美術館のすぐ隣に、岡本公園民家園がある。明治時代の藁ぶき屋根の民家を移築し、一般公開している。
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内部は、いろりや薪を燃やして炊くお釜等が、当時のままに・・・・。
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脱穀の器械等が置いてあって、当時が偲ばれる。
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菊の花の展示もされていて、地域のグループの人々がたくさん見学にいらしていた。
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帰りにバス亭まで歩いていたら、突然乗馬を楽しんでいる人を発見。「世田谷乗馬倶楽部」で、あまり広くない公園だが、親子でふれいあい体験等出来るとのこと。時間があったら私も乗馬を楽しんでみたかったが、帰ったらリリーの散歩をしなくてはならないのであきらめた。青空の広がった爽やかな秋の一日、素敵な「ちい散歩」になりました。
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by rapole | 2012-11-16 21:29 | 芸術・文学